このブログのシステムを再考してみる Google Compute Engineを使ってみる編
- 2019.08.13
- ブログ運営
- Google Cloud Platform, Google Compute Engine, WordPress, サーバー, ブログ運営, まとめ
WordPressを移行するためにGoogle Compute EngineでWordPressを動作させます。
Google Compute Engineの無料枠について
Google Compute Engineの無料枠は一部米国リージョンのf1-microインスタンス1台までです。
2021年8月からe2-microにアップグレードされました。
30GBまでのHDDを利用でき、月5GBまでのスナップショット(シャドウコピー)、1GBの下り通信(中国とオーストラリアを除く)までが無料です。
Google Cloud Platform利用開始
使いたいGoogleアカウントでログインして無料で始めましょう。
規約に同意して続行、クレジットカード情報を入力すれば開始できます。
プロジェクトの作成
プロジェクトの新規作成をしましょう。
Google Cloud Platformロゴの横にあるプロジェクト選択部をクリックし、新しいプロジェクトをクリックして作成します。
適当なプロジェクト名、プロジェクトIDを入力して作成してください。
予算とアラートの設定
先に課金されたときに通知されるようにしておきます。
お支払い→予算とアラートから予算を作成します。
適当な名前をつけ、全てのプロジェクトを指定します。
Target amountを1円に設定し、費用にクレジットを含めるのチェックを外します。
そして終了でメールアラートが来るはずです。
Google Compute Engineを使う
使いましょう。
コンテナ選択
左上にあるナビゲーションボタンからMarketplaceを選択します。
検索バーにWordPressと検索すると様々なものが出てくると思います。
デフォルトでもKUSANAGIでも良いのですが、今回私は”WordPress with NGINX and SSL Certified by Bitnami”を使うことにしました。
高速と言われているKUSANAGIを使いたいところですが、無料枠でまともに動かすには性能不足で、かなり手間をかけないとアクセスを捌ききれなくなるようなので諦めました。そもそも推奨スペックがメモリ4GB以上なので0.6GBなf1-microでは・・・
WordPress with NGINX and SSL Certified by Bitnamiは軽量なので無料枠でも十分動くと思われます。初めてなのでわかりませんが・・・
また、今までApacheを使っていたので(ロリポップがApache採用)そのほうが良い気もしますが、nginxのほうが高速のようです。ただし.htaccessやmod_rewriteなどブログ運営者なら触ったことがあるであろうものが使えません。(書き方が変わります。一部Apache前提で作成されているプラグインが動作しません。)
設定
Deployment nameに適当な名前、Zoneを無料枠対象の場所(私は”us-west1-a”にしました)、Machine typeをmicroに、Boot disk sizeを30GBに設定し規約に同意しデブロイでOKです。
作成完了
多少待つとWordPressが世の中に開放されます。WordPressを移行する予定のないかたはここでアドレスにアクセスしサイトをチェックしても良いですが、WordPressを移行する予定の方はここでチェックすると移行後に不具合がでる可能性があるのでおすすめしません。
IPアドレスを静的に変更
ナビゲーションボタンからVPCネットワーク→外部アドレスと進み、エフェメラルから静的に変更します。
適当な名前をつけて作成するとIPアドレスが固定されます。
なお、このIPアドレスが使われなくなると料金が発生するので、サイトの公開をやめるといった場合は忘れずにIPアドレスを開放しましょう。
Bitnamiのバナーを消す
右下にあるバナーを消します。さすがに邪魔なので・・・
SSHにログインし、
sudo /opt/bitnami/apps/wordpress/bnconfig --disable_banner 1 sudo /opt/bitnami/ctlscript.sh restart nginx
の2つを実行します。
アップロードサイズ変更
これを参考に、アップロードサイズを変更しましょう。
512MBなど欲張った設定にすると不具合がでる可能性があるので256MBぐらいに抑えておきましょう。
ads.txt設置
Google AdSenseを使っているのならば、
/opt/bitnami/apps/wordpress/htdocs/
にads.txtを設置しましょう。
ブラウザのSSHを使う場合は、SSHのファイルアップロードからads.txtをアップロードし、
sudo mv ads.txt /opt/bitnami/apps/wordpress/htdocs/
と入力し移動させましょう。
CDN経由に変更(HTTPS化とDNS設定)
WordPress with NGINX and SSL Certified by Bitnamiの場合、一行のコマンドを実行するだけでLet’s Encryptの証明書を取得できるのでそうしたほうが良いのですが、結局負荷分散としてCloudflareを使うのでそこでHTTPS化してしまいます。
きちんと取得してこちらも使うという方法でもなんの問題もありませんし、セキュリティ的にそちらがおすすめです。
上の記事を参考に設定します。
301リダイレクトの設定
今回サブディレクトリとして動かしていたものを変更しました。
正直旧ドメインでリンクされていることもかなりあるので(というか記事内の自己ページリンク全て)301リダイレクトします。
Apacheならば.htaccessに書き込むのですが、今回利用しているのはnginxなので使えません。
なので.confファイルに記述します。
私のようにhttps://hoge.net/hoge/からhttps;//hoge.netに変更する場合は、
rewrite ^/hoge/(.*)$ https://hoge.net/$1 permanent;
と追加すれば良いはずですが何故かうまく動きませんでした。教えて下さい。
なので、Cloudflare側でリダイレクトすることにしました。
Page RulesからCreate Page Rule、上の例の場合If the URL matchesはhoge.net/hoge/*、Then the settings areでForwarding URLを選択しSelect Status Codeは301 – Parmanent、Enter destination URLはhttps://hoge.net/$1と記述してSave and Deployでリダイレクトされるようになるはずです。
WordPressのユーザーIDとパスワードを見失った場合
作成完了後に表示されるWordPressのユーザーIDとパスワードですが、再度表示する場合はだいぶ変な所にあります。
ナビゲーションメニュー→Deployment Manager→デプロイ、作成したラベルをクリックすれば確認できます。
WordPressの移行
ここまでくればもう完璧にWordPressを使えます。
私は移行するのでここから移行の手順を踏みます。ここからが一番リスクが高い・・・
ということでWordPressを構築することが出来ました。
普通のWordPressです。全く問題ありません。
きちんとしたWordPress環境が無料で使えるのだからこれ以上のことはないですよね・・・まぁちょっと難易度が高いのですが・・・
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